インフラを考える上で大事なこと

インフラに必要な知識といえば…?

  • AWS
  • Terraform
  • linuxの設定
  • コンテナ

↑も大事だけどインフラはレイヤーの概念で理解しよう

今回紹介するレイヤー

  • TCP/IPプロトコル群
  • クラウドインフラの責任共有モデル
  • プロビジョニングレイヤー

TCP/IPプロトコル群

コンピュータ同士をネットワークでつなげるときの参照モデル

クラウドインフラではおもにここが扱われる

層の違いは扱えるデータの粒度の違い

  • 上位層に行けばいくほどユーザが欲しいデータ
  • L7であればそのプロトコルが使うデータを扱える
    • URLやHTTPヘッダー
  • L4であればIPとポート番号が使える
  • L3はIPのみ
  • L2はより物理的なスイッチング
  • L1は電気信号

スイッチ、ファイアウォールを考えるときに使う

  • L7レイヤー
    • HTTP/SMTP/DNSなどアプリケーションで用いるデータをやり取りするときに使う。
    • 例えばURLのパスベースでリクエストを分けるときはL7レイヤーでスイッチできないといけない
  • L4レイヤー
    • Security GroupなどTCP/IPレベルでリクエストを分けるときに使う
      • 例えば社内からのアクセスのみ許可
      • 同一ネットワークからのプライベートアクセスのみ可

すべてを事細かに知る必要はないが、要件によって技術選定できるようにはしておきたい

  • 使用しようとしているネットワーク機器がL4スイッチまでしか対応していなかったら…?
    • その到達先でnginxなどのアプリケーション・サーバーを用意し、L7スイッチできるようにする。
  • プライベートネットワークとパブリックネットワークの違いは…?
    • L4レベルで外部に公開されるかどうかの違い
    • プライベートであればそれ以上の階層でどういう実装を行っても外部からのアクセスはできない

クラウドインフラの責任共有モデル

AWSが出してる責任共有モデル

クラウドインフラになることによって下記を考える必要がなくなった

  • サーバーを設置しているところで災害が発生したらどうしよう
  • データセンターに対する物理的な侵入防止策
  • PaaSやFaaSなどで使われているホストOSのメンテ

逆に下記は気をつけなければならない

  • ゲストOS
  • ネットワーク設定
  • アプリケーション
  • データの暗号化
  • アクセス権限の管理

クラウドインフラの中でもサービスによって責任範囲が異なる

  • EC2を使うなら、OSのメンテナンスはユーザ側にあるが、LambdaであればAWS側にある
  • MySQLをRDSに設置すればMySQLのアップデート管理を任せられるが、EC2に設置するとMySQLに関わる全てのミドルウェア管理をユーザ側が行う必要がある。
  • 基本的にはクラウドインフラが提供しているマネージドサービスを使うのが良い。

プロビジョニングレイヤー

大きく分けて3つある

  • Bootstrapping
  • Configuration
  • Orchestration

Bootstrapping

  • OSの起動を行うレイヤー
  • クラウドインフラであれば基本クラウド側が担ってくれる
    • EC2であってもコンソール上でポチポチやれば任意のOSの環境が手に入る

Configration

  • ミドルウェアの設定
    • wgetなどのlinuxコマンド
    • phpやそれに付随するライブラリ
    • supervisorなどのプロセス管理ツール
    • など
  • Ansibleでの設定やDockerfileの記述がそれに当たる

Orchestration

  • アプリケーションのプロビジョニング
  • ソースコードの反映や、ロードバランサーへの登録を行う
    • AutoScaling + CodeDeploy + ALB
      • インスタンスが増えたときに、ソースコードが反映されてからALBの接続先に設定する
    • ECSやk8s
      • 事前に設定した設定事項のとおりに、コンテナイメージからコンテナを起動し、クラスタに配置

まとめ

  • インフラを考える上での基本的なレイヤーを紹介
  • インフラを考える上では当然他の概念も知らないといけない
  • ただ、構成図をみて、「これは何をしているものなのか」「なぜこれが必要なのか」を理解するのには十分取っ掛かりになり得るものだと思っている。

ちなみに…

  • Terraformをテストする場合は
    • AWSのコンソール上でポチポチ
    • 作成されたリソースに対してterraform import/terraformer でインポートするといい感じにコード化できる
  • ので、terraformを勉強すること自体はあまり意味がない…
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