ウェブサービスを通した図書館サービス

― そして未来の話

代表取締役・エンジニア 吉本龍司

CC-BY

トピックス

  1. カーリルのきっかけ

  2. 図書館サービスを提供する

  3. データでできること

  4. 近い未来の話

Ⅰ. カーリルのきっかけ

カーリル

  • 複数の図書館をまとめて検索
  • 全国6700館以上の図書館に対応
  • 民間企業(株式会社カーリル)が運営
  • 2010年3月にサービスを開始

 

日本最大の図書館蔵書検索サイト

すべての図書館をつなぐ

公共図書館の93%を網羅

 

様々なデータを組み合わせて

新しいサービスをつくる

マッシュアップ

どうやったら図書館を使えるか

すべての本から探したい

どこの図書館にあるか知りたい

今すぐ読みたい

 

住んでいる町、働いている町、通っている大学

出発点

地元、岐阜県中津川市での図書館建設計画

 

米国本社のベンチャー企業で

実験サービスとして開発ー約2か月

4300館でスタート

 

2010年3月

サービス公開後の反響

図書館いってみた

新しい本があることをはじめて知った

職場の近くの図書館、無料で使えるなんて

取り寄せしてくれるらしい

カード作りました

 

エンジニア、図書館大好きじゃん

 

オープンソース文化は図書館そのもの

Ⅱ. 図書館サービスを提供する

サービスの継続性はあるんですか

by 図書館員

図書館が先に

仕分けでなくなるじゃ

ウェブ業界では、

2~3年でのハイリターンを求められる

図書館をやる会社を作ろう

"株式会社カーリルの設立"

僕たちは企業として、

パブリックに図書館サービスを担う

企業は本来パブリックなものである

国内のユニバーサルサービスを提供する

必要とされるサービスを提供すれば、お金はついてくる

行政の公共性のウソ

カーリルAPI

図書館所蔵データへの

統一的アクセスを無償提供

多い日で1000万冊程度のアクセス

Ⅲ.データでできること

exp.みんなが読みたい in 羽生市立図書館

全国での人気動向×図書館の所蔵 = 今日借りられる最近話題の本≠新着図書

exp.多摩デポジットライブラリー TAMALAS

多摩地域のラストワン・チェックツール

除籍の共同保存・最適化

 

exp.絶歌の所蔵数推移

分類の評価

置かれた場所による貸出率の違い

配架最適化

開架にないと動かない本。検索で動く本。

Ⅳ.近い未来の話

ふつうに検索できるようにする

2016年4月- 京都府立図書館の横断検索がカーリルに

開発期間は1カ月 0.1秒以内に1ページ目を表示

6年間の反省

カーリルの世界

公共図書館の世界

アプリ

研究

速い

安い

落ちがある・・ISBNのない本の扱い

高い

遅い

使えない

 

都道府県立図書館の

横断検索

ゆにかねっと

伝統的な横断検索システムの再発明

6年間のカーリルが取り組んできた成果・・・API設計

オープンなデータ流通

アプリ

研究

速い

安い

正確

カーリル

図書館

2年以内に使えない横断検索を駆逐

 

― もう使えないサービスを提供する "都道府県立"の横断検索は不要

 

人口1万人×600円/月

沖縄県恩納村 周辺地域+北海道石狩市(友好図書館)

福岡県小郡市 県境を越える(福岡県・佐賀県)

福井県鯖江市

 市立図書館が運営する日本最大の横断検索

 

どんな規模の図書館でも、

検索端末でふつうに本が探せること

 

図書館員が手軽に検索サイトを立ち上げられるように―――まずはいろいろなトライが必要

カーリルが考える図書館の未来

図書館は始まったばかり

新しい図書館には
あまり興味が...

暗くて、古くて、怒られる

ユーザーは図書館を

選べない

こういう図書館の最低保証

 

知を広く共有する

今を記録する

 

インターネットにおける自律分散協調はうまくいったか
(IPv4 1981-)

 

知識に対する感覚の違い

来館サービスも必要だが・・・

大部分の来ない人も重要性を理解している

期待があるからこその衝突
exp.武雄/CCC

 

インフラとしての図書館の重要性

来館だけが利用じゃない

こっそりなくなる図書館

図書館が無くなっていく未来で
図書館サービスを
生き残った図書館と連携して提供する

長期的なミッション

技術や設計としっかり向き合う

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