IoT Master Playbook
Inspired by "AI Transformation Playbook"
中小企業のための
< For Public >
From 2020/03/01
Latest 2024/09/30
中小企業診断士 三上輝彦
今から100年以上も前、16歳の少年が「もしも光と同じ速度で光を追いかけると、光は止まって見えるのだろうか?」という疑問を抱いたそうである。彼はその疑問を出発点に様々な思考実験を行い、1905年に特殊相対性理論を発表するに至った。その頃を生きる人々の時代背景に光の速さに関する思考実験を行う必然性や逼迫感があったとは思えず、彼自身に特別な才能があったからこそ行われたのだと考えるのが精一杯である。
彼(=アルバート・アインシュタイン)の相対性理論のお陰で知らない場所でも比較的楽に行ける様になったり、安心して飛行機に乗れる様になった現代であるが、現代の経営環境においてはその頃とは逆に、ある思考実験を行う必然性や逼迫感が高まっていると感じている。その思考実験とは「もしも自分の視覚や触覚等が離れた場所で使えるとしたら、自分(または組織)の仕事はどう変わるのだろう?」と考えることである。なぜなら、彼の時代にはなかったIoT(Internet Of Things=モノのインターネット)という考え方が驚異的に普及したからである。
>>次頁へつづく
はじめに (ここだけは長文で2ページ)
そこで筆者は、なぜIoTなのか、という切り口で中小企業がIoTを使いこなせる様になるまでの脚本、すなわちプレイブックを整備したいと考えた。約100年前の光の速さに関する思考実験が現代社会の技術基盤を支えている様に、これから読者の皆さんが行うIoTに関する思考実験が今後の経営基盤強化に役立つことを願っている。
(補足)冒頭のアインシュタインの疑問は雑誌Newton 2013年10月号、
特集:「アインシュタインの時間論」より引用。
はじめに (前ページからのつづき)
IoTとは何か、という話題については様々な立場や切り口で多くの意見があると思うが、その多様さ故、企業経営の観点では円滑に導入し使いこなすまでの道筋が整備されていない印象がある。フロンティア意識の高い一部の組織にとっては未整備故自分の後に道が出来る、と高いモチベーションで挑んでいるところもあると思うが、経営資源に制約がある中小企業においては、やはりある程度の指針がなければ入口に立つことさえ厳しいと感じている。
作者について
・1992年3月 弘前大学理学部情報科学科卒業
・同年4月 首都圏の独立系ソフトウェアメーカー就職
その後、Uターンや再上京等繰り返し、
20年弱ソフトウェア開発に携わる
・2010年4月 中小企業診断士登録
・2011年6月より2021年3月まで
某県の中小企業支援機関にて企業支援に従事
・現在、IoT活用支援を軸に企業支援活動中
<これまでの活動による気づき>
・中小企業経営は100社あれば1,000通り
・【点】の支援も必要だが【線や面】での支援が必要
・特に、公的支援機関であれば線や面での支援をすることが存在意義となりえる
・しかし、線や面での支援は言うほど簡単ではない
・そうは言っても世の中は劇的に進化している
・その象徴的な事象が情報通信技術(ICT)の深化
・ICTの観点から線の支援を行える支援機関が絶対的に少ない
・ICTの一部分であるIoTを切り口に支援のあり方を述べる人がいてもいいのでは?
AI Transformation Playbook
+
中小企業診断士の知見
↓
何が出来る?
- How to lead your company into the AI era
-
作者はAIの権威
-
AI技術の導入法
-
5つのステップ
-
大企業向け
AI Transformation Playbook
中小企業診断士
-
国が認めた知識力
-
抽象化、一般化が得意
-
対話、診断スキル
-
世の動きに敏感
中小企業向けに
カスタマイズ
してみよう!!
IoT Master Playbook
中小企業が自然体でIoT技術を使い込んで欲しいとの思いを脚本化
初版(概要版)は2020/03/01に作成
IoT習得のための5つの鉄則
1
背景を知る
2
触ってみる
3
目的をイメージする
4
小さな失敗を蓄積する
5
支援機関と上手に付き合う
- 半導体技術の進歩
- 情報端末の多様化
- 通信コストの低下
- 開発環境のオープン化
1.背景を知る
もしも、自分の視覚や触覚等を
離れた場所で使えるとしたら
自分の仕事はどう変わる?
⇒次に考えることは・・・
- 安価で自由な開発環境
- 壊してもほぼノーダメージ
- 参考になる情報は沢山ある
2.触ってみる
自由な環境で経験を積める
一つの体験が次の体験の欲求を生む
ChatGPTは強力な助っ人になり得る
- 出来たら良いな、こんなことできる?
- 市販品もあるが、オリジナル品が可能
3.目的をイメージする
店で買った方が断然早い
否定はしないが、経験は店では買えない
店で買ったモノは陳腐化する
しかし経験はいくらでも成長できる
- 小さな失敗は成長の糧となり、
次へのモチベーションに変わる - 大きな失敗をすると挫折の引き金、または止めさせるための理由になる
4.小さな失敗を蓄積する
・お金の計算に関わるところ
・命に関わるところ
この2つは最初からやろうとしない
(多額の資金があるなら別だが・・・)
- 客観的、中立的立場の人から助言を受ける
- 大きな失敗(無謀な挑戦)を避けるための意見者
- 新たな挑戦(新規事業等)に向けたパートナー
5.支援機関と上手に付き合う
何かをやって貰おうと期待してはダメ
意思決定の妥当性を判断してもらう役割
お互いの距離感の把握に時間をかける
- 世の技術が劇的に進化していることを知る
- もはや前例踏襲は通用しない
- やらない理由を述べる人は淘汰される
- プレイヤーが減ることでどうなる?
- 支援者(候補者含め)は何をすべき?
必要な支援スキルはSTEM領域とは限らない
まずはプレイヤーのモチベーションを高めることから
Playbookが目指すこと
他社の事例は参考にはなる
が、以下3つは自社で検証するしかない
- 頻度(計測する時間間隔)
- 粒度(計測する空間範囲)
- 精度(許容できる誤差)
経験の蓄積(Only You)で高められる領域
やってみないと分からない
最近のIoT ≒ 約10年前のHP
- 当時、行政は何をやった?
- 現在、HPを使える組織と使えない組織の差は?
- この先5年(10年もかからない)、IoTを使える組織と使えない組織の差をどう考える?
- 前例踏襲や事例偏重でDX推進するの?
- このままでホントに選ばれると思っている?
時代は繰り返す かも・・・
- 理解された上で使っていないなら問題ない
- 情報発信のツールであることは間違いない
- 継続性、即時性、相互交流等の機能がある
- 一部機能でも理解し、それらを使いこなすための経験を蓄積してきた組織とそうではない組織
世に登場したツールを使うか使わないかの問題ではなく、それを何故何のために使わなければならないのかを理解しなければ、世の中の動きから確実に脱落していくことの例として考えなければならない。
そもそもHPの本質は?
Thank You!
IoTMasterPlaybook_Public
By Teruhiko Mikami
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